第4条
私たちは、神が定めた男女間の違いは、神の創造時の計画を反映しており、人間の益と人間の繁栄のために意図されたものであることに同意する。
私たちは、このような違いが堕落の結果である、あるいは乗り越えるべき悲劇であるという考えを否定する。
解説
第4条は第3条に似ていますが、強調点が異なります。第3条は、男女が価値において平等であることを強調し、第4条は、男女のそれぞれの特徴が神によって定められたものであることを強調しています。
ジェンダーイデオロギーは、男女の特徴の違いを否定する傾向にあります。その主張に基づいて、多くの先進国では、男女の区別なしに軍隊への徴兵が行われています。その場合、女性にも男性と同じような役割を果たすことが要求されます。スポーツの世界でも、いわゆる「性転換」をした男性が、女性のスポーツに参加するケースが増えています。これを推進する運動は、勢いを増しています。
しかし、肉体的にも精神的にも男性特有の特徴、女性特有の特徴があることは否定できません。例えば、イスラエルのワイズマン研究所の研究発表によれば、男性と女性の間には6,500以上もの遺伝的違いがあるとされています。さらに、男性の上半身の筋力は、女性より平均的に50%多いとも言われています。人間関係の分野でも、女性は毎日平均的に、男性の二倍の言葉数を使用しています。男女の違いを示す典型的な事例があります。女の子は、幼い頃から周りの人々の顔の表情を深く観察し、感情を読み取れるようになりますが、男の子は、周りの物の動きに注目し、それに好奇心を抱くようになるので、顔に表われた感情を女の子ほど正確には読み取れないのです。
ゲイ神学を受け入れる人々が、「ジェンダーイデオロギーの主張」と「否定できない男女の身体的、精神的相違」の間で板挟みになったとき、その矛盾を解決するために、彼らがよく引用するのが、創世記3章16~19節の「呪いの言葉」です。彼らは、男女の違いはエデンの園での堕落の結果であると主張します。しかし、聖書は一貫して、男女の違いを肯定的に表現しています。その一つの例が、王と女王との結婚式を描いた詩編45編です。
まずは、男性であるの王の力と栄光が描写されています。
「あなたは人の子らにまさって麗しい。あなたの唇からは優しさが流れ出る。神がとこしえにあなたを祝福しておられるからだ。勇士よ あなたの剣を腰に帯びよ。あなたの威厳とあなたの威光を。あなたの威光は勝利のうちに進み行け。真理と柔和と義のゆえにあなたの右の手はあなたに教えよ。恐るべきわざを」(詩45:2~4)。
次に女王の美しさがたたえられています。
「王の娘は 奥にいて栄華を極め その衣には黄金が織り合わされている。彼女はあや織物をまとい 王の前に導かれる。おとめたちが彼女の後に付き従い 彼女はあなたのもとに連れて来られる。喜びと楽しみをもって 彼女たちは導かれ王の宮殿に入って行く」(詩45:13~15)。
この詩篇では、男女の違いに関する否定的な表現は、いっさいありません。この詩篇が教えていることは、人は神が与えてくださった男女の特徴を喜び、感謝すべきだということです。
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